●高齢化社会の“理想の住宅”
いよいよ来年は、"2007年問題"と呼ばれる団塊の世代の大量リタイアという時代に突入し、高齢化社会が本格的に到来ということになります。
各産業界では、そのリタイアした人たちのライフスタイルをうまく察知し、どのように経済循環に取り込もうか? どのようにしてアピールできるのか!という話題が目白押しですね。同様に住宅・不動産業界でも日々マスコミで騒がれるようになっています。高齢者に対しての付加価値を加えた住まい、田舎暮らしやリゾートへの移住など、建物と永住の地としてのロケーションなど、官民入り乱れてのアイデア合戦になりそうですね。
つい先日、住環境研究所から非常に興味深いアンケート「老後の理想の住まいに関するアンケート調査」が発表されましたので引用、どうやらキーワードは次のようです。
◇ 平屋
◇ 日当たり
◇ 経済効率
積水化学工業株式会社住宅カンパニーの調査研究機関である株式会社住環境研究所は、全国の55~65歳の男女500名を対象とした「老後の住まい」に関するアンケート調査を実施した。今回の調査では、「そうしたい(大いに関心がある)」+10点、「ややそうしたい(やや関心がある)」+5点、「わからない」0点、「あまりしたくない(あまり関心がない)」-5点、「したくない(関心がない)」-10点、として加重平均した数値も算出した。調査結果をみると、老後の住まい選択重視点の第1位は「利便性が良い場所」(47.8%)、第2位「同一階(ワンフロアー)で生活できる」と「日当たりが良い」が共に46.6%、第4位「通風が良い」(44.2%)第5位「階段の上下移動がない」(39.4%)、「カギ1つで外出できる」(38.2%)と続いた。
ワンフロアー(同一階配置)についての関心は、「大いに関心」、「やや関心あり」を合計すると実に69%が関心を持っているが、男女別では女性のほうがワンフロアーに対する関心が強く、加重平均で見ると男性3.89点に対して女性4.86点と女性のほうがワンフロアーニーズは高いといえる結果だった。
老後の理想の住宅は平屋が42%、続いて、戸建て(2階以上)16%で、平屋とマンションが拮抗した。老後の住宅は上下階の移動がないワンフロアーの暮らしを求めていることが判るが、男性と女性では理想の住宅は異なる。男性は平屋派43.3%(女性38.0%)に対して女性はマンション派50.5%(男性31.0%)。現在もっともポピュラーな2階建ての戸建ては意外に不評で、女性の支持はわずか9.7%(男性21.5%)しかなかった。
平屋を選択した人は「上下移動がない」、「ワンフロアーの生活」、「日当たりや通風」、「庭を楽しむ」、「コンパクトで効率の良い間取り」などをメリットにあげているが、マンションを選択した人は、「カギ1つで外出」、「利便性」、「維持管理」、「眺めや眺望」、「気密断熱性」などをメリットにあげた。戸建て(2階建て以上)を老後の理想住宅としてあげた人は「日当たり」、「庭が楽しめる」、「土地への愛着」、「部屋数確保」などに魅力を感じていた。
現在の住まいに住み続けるとした場合の不安や心配点の第1位は「住まい全体の老朽化」が第1位(47.2%)、続いて「設備の老朽化」(45.0%)、「地震が心配」(31.6%)がベスト3。続いて「バリアフリー仕様でない」(25.2%)、「維持管理にかかる経費」(24.8%)、「階段の上り下り」(21.6%)などがあった。また、男女で差がある項目を見ると、「バリアフリー仕様ではない」「階段の上り下り」「防犯が心配」は女性の人が不安視していて、「周辺に緑が少ない」「遮音性が心配」はより男性が不安視していた。
老後の理想の暮らし方の第1位は「健康に配慮し、いつまでも若々しく暮らす」(7.05点)、第2位「光熱費など生活上の経費がお得な暮らし」(6.83点)、3位「家の維持管理が楽な暮らし」(6.73点)、以下「旅行や趣味などを楽しむ暮らし」(6.63点)、「合理的で必要最小限のシンプルな暮らし」(5.97点)と経済的な側面を重視しているのが注目できる。男性と女性では老後の理想の暮らし方は異なり、「そうしたい」「ややそうしたい」を足すと、女性では「温度差がない快適な暮らし」「ワンフロアーの段差のない生活」「健康で若々しく」の項目が全体平均より高く、男性は「仕事継続」「田舎・都会を行き来する生活」の項目が高くなっていた。
【Discovery Credit】(記事引用)
住環境研究所、「老後の理想の住まいに関するアンケート調査」