2007年06月28日

●輸入建材にとっての為替変動

dollar.gif輸入住宅に使用される建材は、言うまでもなく輸入された建材ということになりますから、昨今の円安ドル高という為替状況は、北米スタイルの輸入住宅を建てようとする方々にとっては必ずしも歓迎されるものではない、ということになります。

また、欧州ヨーロッパからの輸入品においてもユーロ圏からの部材となりますと、ドルベース市場と同様か、あるいはそれ以上に厳しい為替リスクをともなう状況にあることになります。

同時に、原油高にともなう物流コストの増大や倉庫料のアップなど、価格的にみれば輸入資材にとっては苦しい環境下にあることになり、輸入建材業者や輸入資材の使用頻度の高い家を建てようとする人には、近年になく悪環境と言っても良いのでしょうね。

そもそも、輸入業者や輸入商社においては取引される為替レートの相場変動リスクを回避するために、余力を持った
レート設定をしていることがほとんどですし、幾つかの方法でリスクヘッジしていますが、急激な変動や一本調子の円安トレンドは、頭の痛い話であることは違いありません。少なくともここ数年の為替傾向は円を基軸通貨とする日本にとって、輸入業者や個人レベルでも輸入する人にとってもネガティブな状況です。

言うまでもなく、これら為替のトレンドは各国の金利差や個々の経済状況など、多くの複合的な要素で日々変化しているわけですが、経済がグローバル化した社会では、ますます複雑な動きをみせるのではないでしょうか。また、個人レベルでも、外貨預金やFXと呼ばれる外国証拠金取引など外国為替に関連するファイナンス運用の方法が人気を博しているように、為替取引についても近年目立ち始めてきました。それらも、過去のように円に対する米ドルというだけの選択肢だけでなく、ユーロをはじめ多くの新興国のめずらしい通貨でも取引可能な世の中です。

まぁ、いずれにしてもココで取り上げる輸入住宅や輸入建材に関連する為替リスクですが、もし、特定の国の住宅や建材に興味があり、将来的に必ずやその夢を実現するという方にとっては、それほど危機的リスクと感じないで、その一部の予算をタイミングのよい時に現地の通貨で運用するというのも良いかも知れませんね。

もちろん、それも決して高額な金額でなくとも良いわけで、たとえば建築後のインテリアを揃えるために現地の洒落たインテリア用品を購入する時のために使っても良いですし、現地の通過で保有するというだけで夢に向かってのモチベーション維持にも多少なりとも貢献するかもしれません。

何より、為替の極端な変動、この場合現地通貨に対して過剰な円高に動いても現地通貨のままで気にいった現地商品を購入できますし、逆に極端な円安に振れれば為替メリットは享受できますから、それほど、一喜一憂しないですむかもしれません。近い将来、輸入住宅を建てる!という方、いかがでしょう?

2007年06月14日

●POLO Paint How-To's

paintlp_03.jpg個人的にも大好きなファッションブランドであるラルフ・ローレンですが、単に発表リリースされる服の質やデザインが素晴らしいだけでなく、購入した人のライフスタイル、すなわち、ビジネスシーンやオフタイム、そしてウィークエンドやヴァケーションの過ごし方など、あらゆるシーンを想定したコンセプトを背景にトータルにコーディネートする"ファッションライフ"が、世界中で多くの人たちに支持されているのだと思います。

また、ラルフ・ローレンの店舗イメージは、世界主要都市に出店された基幹路面店に見られるように内部インテリアも含め、憧れのライフスタイルを演出するステージそのものになっています。その独特の空間は、当ブログで取り上げる海外の憧れの輸入住宅と完全にシンクロしており、輸入住宅とファッション・ライフスタイルという関連でも特定ファンを生んでいるのではないでしょうか。

もちろん私自身も、ラルフ・ローレンの戦略プロモーションに見事にはまったひとりですが・・・そのラルフ・ローレンも1980年代後半には、服飾ブランドから、POLO HOMEという切り口で新しい分野、すなわちホームファニッシングにも進出したのです。中でも驚いたのがペイントという商品カテゴリーでした。

そもそも、ペイントというのは日本の住宅と比較して欧米(特に北米)では、圧倒的に使用頻度の高い仕上げではありますし、このラルフ・ローレン・ペイントに限らず、多くのペンキ専門メーカーが混在する市場です。実際に現地のホームセンターに行けば、好きなペイントカラーを売り場で調合してもらい、用途に合わせたペンキを、必要な量を必要なだけ購入できるというふうに、ユーザーにとってはとても使用しやすい環境が整っています。

それでもそんな見慣れたシーンであっても、当時のPOLOが提案するペイント・デコレーションの、そのキーコンセプトの中身は、非常に珍しくとても新鮮でした。たとえば、着古したブルージーンズをイメージした「インディゴデニム」だとか、裏革をイメージした「スウェード」あるいは、川岸にある自然石を表現した「リバーロック」など、従来のペイント仕上げのイメージとは完全に違ったものでした。(特にインテリアウォール/ドライウォールの表面仕上げにおいて)そして、その仕上げ方法や出来上がりがまったく想像できない、悲しい自分も同時に存在したのです。

既に10年以上も前の話ですが、現地でペイント発売とほどなくしてリリースされたVHSビデオ(全3巻)を全て購入して、その仕上げ方法などをヴィジュアルで確認したのですが、それらはローラや簡単なブラシでベタベタ塗りつける従来のペンキ塗りとは一線を画した繊細なものでした。そして、その手の込んだペイント方法と他メーカーとの単純な価格比較(POLOペイントの方が高額)とで、雲の上の世界と感じたものでした。

そんな、高級感とこだわりの世界を提案し続ける、ラルフ・ローレン・ワールドのひとつであるポロ・ペイントですが、彼らのサイトで、そのこだわりペイント(POLO Paint How-To's)の方法がビデオ・インストラクションのリッチコンテンツとしてアップされています。

いつかは、こんなこだわりを実現したいものですね。

【Discovery Credit】
Ralph Lauren Home - RalphLaurenHome.com

2007年06月07日

●政府の「200年住宅構想」について想う。その2

欧米諸国と比較して極めて耐用年数の少ない我が国の住宅を、200年という"超"長期に渡って保持し、中古住宅の流通促進を欧米並み、あるいはそれ以上に活性化させるという、政府の指針ですが、その趣旨について、基本的には多くの方が賛同されることでしょう。

先のエントリーでも書きましたが、その前提となるのが「建物そのものの質」はもちろんのこと、中古市場の活性化という意味においては「立地・ロケーション」との関係が重要なもうひとつの柱になるのではないか!?ということです。

そして、その「立地・ロケーション」という意味合いは、従来の日本で語られる土地本位主義や土地神話というような話ではなく、これからは、自然環境や地域の犯罪率、あるいは地域行政に絡むライフコストなど多くの付帯条件を考慮したものになってくるのでしょう。(その土地の持つ潜在的な価値と新しく加えられる価値)

そういう意味では、地域行政機関の"街づくり"や"都市開発"なども従来のように安易なカタチでは逆にその地域の衰退を招き、多くの地域間格差が住宅市場でも生まれることになるのではないでしょうか。反面、地域の特性をうまく取り込んで"住まいと環境"というテーマ"でユニークなコンセプトを生み出せば地域の活性に繋がることでしょうし、既に、都市型の分譲高級マンションの分野では、今回の「200年住宅構想」とは直接リンクしませんが、やはり魅力的なものが多く見られます。

肝心の一戸建て住宅については、政府の提唱する構造躯体や仕様のデータやリフォームの履歴をデータベース化した「家歴書」というものを整備することと、その評価基準の明確化が必須となるでしょう。その中には、国内の住宅スタイルでは評価基準が困難な建築様式やデザイン仕様などの基準値も組み込まれれば、より価値の有る家は正当に評価されることになるのでしょう。単に、建材原価の高いモノの使用頻度が高いだけで、取引値や売価が高くなるという馬鹿げた状況になるのではなくトータルでその住宅が持つ真の価値を評価する基準づくりがとても大切なことだと思います。

今、我々の住む"地球"の200年後さえも決して明るい見通しが有るわけではありませんから、当然ながら地球温暖化にも十分配慮された住宅が「200年住宅構想」の最大の価値基準であることは疑いの余地は有りません。

2007年06月02日

●政府の「200年住宅構想」について想う。その1

先日、以下のようなニュースが目に飛び込んできて、自分なりに改めて考えてみると幾つかのことが浮かんできたので、関連してエントリー。

【自民・住宅土地調査会が提言】

 自民党の住宅土地調査会(会長=福田康夫・元官房長官)は31日、建て替えずに長期間住み続けられる住宅の普及を目指す提言「200年住宅ビジョン」を発表した。

 「いいものをつくって、きちんと手入れして、長く大切に使う社会への転換が急務だ」と指摘し、「200年持つ住宅」の普及を唱えている。具体的には、〈1〉住宅の維持・管理に関するガイドライン(指針)の策定〈2〉リフォームや点検の履歴を記した「家歴書」を整備して中古住宅の流通を促進〈3〉リフォーム物件を購入する際の消費税の軽減――などの措置を挙げている。

 福田氏は同日、塩崎官房長官を首相官邸に訪ねて提言を手渡し、「政府の大きな指針の一つにしてほしい」と要請した。党の参院選公約にも盛り込む予定だ。

日本の中古住宅については、過去にも海外の中古住宅市場との比較論でこのブログでもいくつか取り上げてきましたが、相対的に語られる内容としては、新築着工数やその取引量と比較して中古市場の取引量が、欧米の先進国と比較して圧倒的に低いということですね。

この事自体を取り上げて、我が国の住宅の耐久年数が欧米より低いと、単純に断言できるわけではありませんし、また在来工法と2x4工法を代表とする欧米の建築工法の強度の違いを明確化するものでは有りません。むしろ、日本各地に現存する古い寺社仏閣をみれば、世界中を見渡しても屈指の構造躯体(特に木造建築において)と評価されるのでしょう。

中古住宅の活性化という視点でみれば、住宅構造など、その住宅が持つ特定要素と共に、もうひとつ重要な条件としてその家が建つロケーションということになるでしょう。すなわち、不動産の価値というものは、言うまでもなく"建物"と"立地"という2大要素で比較検討されることになります。先日、高級住宅地で名高い兵庫県芦屋市でも相次いで市の条例が可決されましたが、それらのほとんどが、"芦屋市"という地域ブランドを守るための内容でした。

高級住宅地のみならず、都心や田舎暮らし、あるいはリゾート地周辺等と「何処に住むか?」と言うテーマは、年齢やその時々の家族構成の変化、収入の見込み、そして仕事環境に大きく左右されます。それらは、日本でも欧米の諸外国であっても変わりはありませんが、「簡単に移動する」ということに抵抗感が少ないのは欧米の人たちなのでしょう。

そして、もうひとつ彼らとの違いで感じるのが、自身の生涯を通じてのファイナンス計画に、住宅や不動産というものが明確な主たる要素として認識されているということが、大きなポイントではないかと感じます。将来的に今住んでいる家が、どのような新しい価値を生むのか?あるいは、古くなった家でもどのようにしたらまったく新しい価値を付加することができるのか?というような感覚が、少し希薄な気がしますよね。

~この項、続く~

【Discovery Credit】
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