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2007年09月05日

●建てて売るのではなく、残していくもの

070902_1253~02.JPGビジネスであれプライベートであれ、旅先で国内外の古い建築物を見るという機会に恵まれると、本当に幸せな気分になります。同時に、良いものはいつまでも愛されるのだ、という確信と、先人の功績に感動し感謝する以外、術を知りません。

今回、訪れたのは福井県は東尋坊に程近い、坂井市三国町にある、旧森田銀行本店です。

福井県内に現存する最古の鉄筋コンクリート造の旧銀行という商業施設ですが、文化財施設として誰でも拝観できる建築物です。

外部は伝統的なシンメトリーなデザインで、内部においても、本漆喰で装飾された天井部のメダリオンや懐古主義的で少し腰高なウェンスコーティングが施され、細部にわたりデザイン性にこだわった建築物です。

森田銀行の創業者である森田三郎右衛門は、ご当地、隆盛を極めた廻船業の豪商のひとりでしたが、明治27年にその廻船業も衰退期に入ったといち早く察知し、銀行金融業の業務転換を計ったそうです。商人として優れた人であったということは、厳然たる事実ですが、銀行という業種に求められる建物がどういうものか?建物のイメージや存在感が、また、その業種に与えるメリット、顧客に与える安心感などすべてにおいてプラスの相乗効果がイメージできていたのでしょう。

住宅が売れない時代に、人に愛され、地域に愛され、フロー経済にマッチした建物が増えることが、とても大切なことだと改めて考えさせられました。

日本の建築業をはじめ、産業界全体を暗示するものとして根底から意識改革が必要なのでしょうね。

【Discovery Credit】
旧森田銀行本店

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